◎M痘は中央・西アフリカでよくみられる感染症のひとつ。1970年にコンゴで初めて検出された。
M痘ワクチン(Getty Images)

コンゴ民主共和国で10月2日からM痘(エムポックス)の予防接種キャンペーンが開始される。現地メディアが7日に報じた。

コンゴのM痘対策委員会によると、対象地域は首都キンシャサなどの都市部。それまでにM痘の感染拡大を食い止めるために必要な300万回分のワクチンが集まるかどうかは不明である。

M痘は中央・西アフリカでよくみられる感染症のひとつ。1970年にコンゴで初めて検出された。

重症化リスクは低く、感染者の大半は数週間で回復する。

死亡率は地域の医療体制によって異なるが、概ね1~3%ほど。潜伏期間は7~21日で、ほとんどの患者が10~14日で発症する。

世界保健機関(WHO)は先月、コンゴを含むアフリカ中央部と西部でM痘感染者が急増していることを受け、公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

今週初め、流行の中心地であるコンゴ・キンシャサにデンマークのバイエルン・ノルディック社が製造したM痘ワクチンの第一陣、10万回分が到着した。

これはEUの執行機関である欧州委員会のHERA(欧州保健緊急事態準備・対応局)が提供したもので、さらに10万回分が7日に到着した。

WHOはコンゴの大流行を抑えるためには300万回分のワクチンが必要であると訴えている。EU諸国は50万回分以上の提供を約束したが、提供時期は不明である。

今年コンゴで確認されたM痘感染者は5549人。死亡者数は643人。感染者の大半が15歳以下の子供である。コンゴと国境を接するブルンジでも感染者が急増している。

WHOアフリカ疾病予防管理センター(CDC)は6日、M痘感染拡大に対応する計画を発表した。

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