◎この1カ月で100万人以上が国内避難民となり、約32万人がチャド、エジプト、南スーダン、エチオピア、中央アフリカ共和国、リビアに逃れた。
2023年5月11日/スーダン、沿岸の都市ポートスーダンの空港(Amr Nabil/AP通信)

国際移住機関(IOM)は24日、スーダン軍政と準軍事組織の戦闘に巻き込まれ避難を余儀なくされた市民が130万人を超えたと報告した。

IOMによると、この1カ月で100万人以上が国内避難民となり、約32万人がチャド、エジプト、南スーダン、エチオピア、中央アフリカ共和国、リビアに逃れたという。

ブルハン(Abdel Fattah Burhan)将軍率いる軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘は4月15日に勃発した。

人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、民間人の犠牲者は確認できているだけで863人、負傷者は3500人以上。首都ハルツームやオムドゥルマンなどの都市部で戦闘が激化した。

IOMは声明の中で、「エジプトは13万人以上、食料危機に直面しているチャドと南スーダンも数万人規模の難民を受け入れている」と強調。国際社会に支援を呼びかけた。

米国とサウジアラビアが仲介した1週間の停戦は22日夜に発効した。しかし、現地メディアは24日午前にいくつかの地域で爆発音と銃声が聞こえたと伝えている。

米国とサウジは23日の共同声明で、「双方は停戦協定を遵守していない」と非難した。

また両国は紛争当事者に対し、「停戦を完全に履行し、国連などを介して人道支援を必要としている人々に物資を送り届ける必要がある」と要請した。

米国のブリンケン(Antony Blinken)国務長官はこれに先立ち、軍政のブルハン氏に停戦が守られない場合、制裁を科す可能性があると警告した。

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