◎火災はソマリランドの大所と呼ばれているワヒーン市場で4月1日の夜遅くに発生した。
2022年4月2日/ソマリランド、首都ハルゲイサの市場で発生した火災(Getty Images/AFP通信/PAメディア)

国連は11日、今月初めにソマリランドの首都ハルゲイサで発生した市場火災の被害状況を評価する専門家チームを現地に派遣した。

火災はソマリランドの大所と呼ばれているワヒーン市場で4月1日の夜遅くに発生した。火元は特定されておらず、30人近くが負傷したものの死者は報告されていない。

ソマリランド最大の市場は廃墟になり、多くの市民が資産と職を失った。国連は火災後まもなく、政府の復興作業を支援する専門家チームを立ち上げた。

ソマリランド政府は3日に公表した報告書の中で、15億~20億ドル相当の資産が焼失したと報告した。

ハルゲイサと周辺地域では物資不足によるインフレが加速している。さらに、市場で働いていた数万人が職を失ったことも危機に拍車をかけた。

市場でブティックを営んでいた女性はアフリカニュースの取材に対し、「すべて焼け落ちてしまった」と語った。「年老いた両親、私の娘、孫、合計10人の生計を立てていました。私は家族の唯一の稼ぎ手であり、市場での商売が頼りでした...」

国連の専門家チームは被害状況の評価と市場の再建を主導する地元当局者の支援にあたる。

国連によると、チームは国連開発計画(UNDP)、国際連合人間居住計画(HABITAT)、食糧農業機関(FAO)、国際労働機関(ILO)、UNウィメン、世界保健機関(WHO)、国連資本開発基金(UNCDF)、国際移住機関(IOM)、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)、国連ソマリア支援団(UNSOM)の職員で構成される。

職員らは環境問題、コミュニケーション問題、社会経済などの専門家で構成されている。UNDPソマリア副代表のオルウェヤ氏はソーシャルメディアに、「市場で働いていた人、会社や露店を営んでいた経営者、物資の輸送に関わっていた人、その他の多くの人が生計を立てる手段を失ってしまった」と投稿している。

ワヒーン市場は政府の重要な収入源でもあった。ソマリランドの商工会議所によると、市場はハルゲイサのGDPの40〜50%を占めていたという。

国連の専門家チームと地元当局は共同評価報告書を発行し、来週ケニアで開催される国際援助機関会議で報告する予定。

2022年4月3日/ソマリランド、首都ハルゲイサの市場(Getty Images/AFP通信/PAメディア)
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