◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
2023年4月3日/南スーダンの空港、コンゴ民主共和国東部の対テロ作戦に参加する陸軍の兵士たち(Samir Bol/AP通信)

東アフリカ共同体(EAC)は3日、コンゴ民主共和国東部で対テロ作戦に従事しているウガンダ軍が北キブ州の要衝ブナガナを武装勢力「3月23日運動(M23)」から奪還したと発表した。

ウガンダ軍の報道官は声明で、「我々はブナガナに部隊を配備し、M23に退去する時間を与えている」と述べた。

AP通信によると、M23の報道官は取材に応じなかったという。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺で告発されているフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられ、州都ゴマ近郊まで支配地域を拡大したと伝えられている。

ウガンダ軍はEACの共同作戦の一環として、ゴマ郊外のM23支配地域の奪還作戦を主導している。

ブナガナは国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)の拠点があるゴマ中心部から北東60kmのところに位置する。

この町はウガンダ国境に近く、中国からコンゴに輸入される物資の中継地になっている。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

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