◎3人の自爆テロ犯が議会議事堂と警察本部近くで自爆した。
2021年11月16日/ウガンダ、首都カンパラの中央警察署近く(Nicholas Bamulanzeki/AP通信)

11月16日、ウガンダの首都カンパラで自爆テロが発生し、少なくとも3人が死亡(自爆テロ犯除く)、30人以上が負傷した。

警察によると、3人の自爆テロ犯が議会議事堂と警察本部近くで自爆したという。

警察の報道官は声明で、コンゴ民主共和国に本拠を置くイスラム過激派組織の連合民主軍(ADF)に関連する国内のテロ組織が攻撃に関与したと明らかにした。

テロ組織が犯行声明を出したかどうかは不明。

当局と目撃者によると、1回目の爆発は警察本部近くの駐車場、2回目は議会議事堂近くの通りで発生したという。警察は爆弾ベストを身につけた容疑者が自爆する瞬間をとらえた監視カメラの映像を公開した。

複数の車が爆発に巻き込まれ炎上した。議会の通り沿いの建物は窓ガラスが割れ、通行人が負傷したと伝えられている。

警察の報道官は記者団に、「4人目の容疑者を逮捕し、爆弾ベストを押収した」と述べた。また、市内の複数の地域で爆発物を発見したことも明らかにした。

カンパラの主要な公立病院に搬送された負傷者は33人で、そのうち5人は重傷と伝えられている。AP通信によると、死亡した3人のうち2人は警察官だという。

ADFとつながりのあるテロ組織は1990年代初頭に誕生した。組織は1986年からウガンダを統治するヨウェリ・ムセベニ大統領を敵視しており、複数の自爆テロに関与したと信じられている。

政府は10月23日にカンパラ郊外のレストランで発生したテロ(1人死亡)もこのテロ組織の犯行と述べた。

ADFはアルカイダとつながりのあるイスラム過激派組織アル・シャバブと共に各地でテロを繰り返していた。2010年にカンパラで発生した攻撃では、サッカーを観戦していた民間人少なくとも70人が死亡した。1998年にコンゴ民主共和国の国境近くの村で発生した大量虐殺もADFと反政府勢力の犯行である。

過激派組織のオンライン活動を追跡しているSITEインテリジェンスグループによると、ADFはイスラム国(ISIS)と2019年に同盟を結んだ可能性があるという。

アル・シャバブはソマリア内戦に深く関与しており、ウガンダ軍を含むアフリカ連合平和維持軍と戦闘を繰り広げている。

ウガンダの国民の80%以上はキリスト教徒、イスラム教徒は人口の約14%と推定されている。

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