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ウガンダ大統領(81歳)が7期目の宣誓、長男の存在感高まる

就任式は市内の広場で開かれ、軍事パレードや戦闘機の展示飛行が行われた。
2026年5月12日/ウガンダ、首都カンパラ、ムセベニ大統領(AP通信)

ウガンダのムセベニ(Yoweri Museveni、81歳)大統領が12日、首都カンパラで7期目の就任宣誓を行い、1986年から続く長期政権をさらに5年間延長した。81歳となったムセベニ氏は、これにより在任期間が45年近くに及ぶことになる。一方で、式典では軍を率いる長男カイネルガバ(Muhoozi Kainerugaba)将軍の存在感が際立ち、国内では「事実上の後継者」として権力移行が進んでいるとの見方が強まっている。

就任式は市内の広場で開かれ、軍事パレードや戦闘機の展示飛行が行われた。パレードの指揮を執ったのはカイネルガバ氏で、軍と治安機関への強い影響力を改めて示した。ムセベニ氏は演説で国民に「努力して富を築くべきだ」と呼びかけ、「言い訳は許されない」と強調した。

ムセベニ氏は1986年、ゲリラ組織を率いて政権を掌握した。当初は民主化と国家再建を掲げ、長期独裁を批判していたが、その後は憲法改正によって大統領任期制限や年齢制限を撤廃し、長期政権を維持してきた。2026年1月の大統領選では得票率71%超で再選したが、野党側は不正選挙だとして結果を認めていない。選挙期間中にはインターネット遮断や野党支持者への弾圧も報告され、国際社会から懸念の声が上がっていた。

近年、国内で注目を集めているのがカイネルガバ氏の動向である。米国やイギリスの軍学校で教育を受けた同氏は、特殊部隊司令官などを歴任し、現在は国軍トップを務める。以前から「カイネルガバ・プロジェクト」と呼ばれる後継構想の存在が指摘されてきたが、近年は与党幹部らが公然と支持を表明するようになった。国会議長は先月、「カイネルガバ氏の大統領就任のためなら何でもする」と発言し、与党内の忠誠競争が加速している。

一方で、カイネルガバ氏は父親とは異なり、強硬な言動で知られる。SNSでは挑発的な投稿を繰り返し、政敵や軍幹部への批判を公然と展開してきた。政治アナリストの間では、既に安全保障分野ではカイネルガバ氏が最終決定権を持つ「事実上の権力者」になっているとの見方もある。

野党党首のボビ・ワイン(Bobi Wine、本名:ロバート・キャグラニ)氏は今回の政権継続について、「世襲支配への移行だ」と批判している。若年層が人口の大半を占めるウガンダでは、長期政権への不満や世代交代を求める声が強まっている。ムセベニ政権が今後どのような形で権力移行を進めるのか、国内外の注目が集まっている。

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