トランプ氏「キューバが助けを求めている」本格協議に意欲
トランプ政権は今年に入り、キューバに対する経済制裁を大幅に強化してきた。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、キューバが米国に支援を求めており、両国間で協議を行う予定だと明らかにした。トランプ氏は自身のSNSへの投稿で、「キューバが助けを求めている。我々は話し合うことになる」と述べたが、具体的な協議内容や日程には言及しなかった。
長年対立を続けてきた米国とキューバの関係に新たな動きが生まれる可能性がある一方で、トランプ政権は対キューバ圧力を一段と強化しているため、発言の真意を巡って憶測が広がっている。
トランプ政権は今年に入り、キューバに対する経済制裁を大幅に強化してきた。財務省は5月、キューバ軍系企業グループ「GAESA」や鉱業関連企業に対する新たな制裁を発動し、観光業や鉱業分野への資金流入を制限した。また、米国からキューバへの送金や渡航規制も厳格化されている。さらに、キューバへ石油を供給する国に関税措置を示唆するなど、事実上の「燃料封鎖」ともいえる圧力を加えている。
こうした制裁強化の背景には、キューバ経済の深刻な悪化がある。島内では慢性的な停電や燃料不足、食料不足が続き、今年3月には全国規模の電力網崩壊も発生した。抗議デモも各地で発生し、共産党は厳しい統治運営を迫られている。国連専門家は、米国による制裁強化が「エネルギー飢餓」を引き起こしていると警告していた。
一方で、共産党は米国との対立回避を模索している。外務省高官は今年2月、ロイター通信のインタビューで、「米国との真剣で責任ある対話の用意がある」と表明していた。両国は水面下で接触を続けているとされるが、本格的な交渉には至っていない。
ただ、トランプ氏はこれまでにもキューバに対し強硬発言を繰り返している。今年3月には「キューバを手に入れる栄誉を得るだろう」と発言し、「必要なことをする」と述べていた。また、「イラン問題が終われば次はキューバだ」と語るなど、軍事的圧力を示唆する場面もあった。キューバ系移民を支持基盤とするルビオ(Maro Rubio)国務長官もキューバの現体制を厳しく非難している。
今回の発言はトランプ氏が今週中国を訪問し、習近平(Xi Jinping)国家主席と会談する予定であることとも重なっている。中国は近年、キューバへの経済支援を強めており、米国に対して対キューバ制裁の解除を求めている。中南米情勢を巡る米中間の駆け引きが、今後の米キューバ関係にも影響を与える可能性がある。
