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スーダン・南コルドファン州で戦闘激化、61人死亡、内戦続く

国際社会は停戦交渉を呼びかけているものの、和平への道筋は見えていない。
スーダン、南コルドファン州の集落(Getty Images)

アフリカ北東部・スーダンの南コルドファン州で武力衝突が続き、多数の民間人が犠牲となっている。人権団体「スーダン医師中央委員会」は13日、過去2週間の戦闘で少なくとも61人が死亡し、その中には子ども9人と女性5人が含まれていると明らかにした。戦闘は同州の広い範囲で発生しており、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の同盟勢力である「スーダン人民解放運動・北部(SPLM-N)」と地元民兵との間で衝突が続いている。

今回の衝突は、2023年から続くスーダン内戦の一部とみられている。同国では軍事政権とRSFが国家主導権を巡って全面対立し、各地で戦闘が拡大している。SPLM-NはRSFと連携関係にあり、南コルドファン州で複数の戦闘を主導しているとされる。

団体によると、SPLM-N系武装勢力は住宅や商店を破壊し、略奪行為も行ったという。生存者からは「民間人が無差別に狙われた」との証言が寄せられている。通信環境が極めて悪いため、正確な被害状況の把握は困難で、犠牲者数は増える可能性が高いという。

さらに、州都ディリングでも砲撃が確認され、少なくとも7人が死亡、17人が負傷した。地元病院の関係者は、RSFやSPLM-N側による攻撃で民間人が標的になっていると証言している。ディリングでは今年3月にもRSF系部隊による攻撃で少なくとも14人が死亡しており、戦闘の長期化によって多くの市民が極限状態に追い込まれている。

国連はスーダン内戦が「致命的な段階」に入りつつあると警告している。特に近年は無人機(ドローン)による攻撃が急増し、2026年1月から4月までの民間人犠牲者の約8割がドローン攻撃によるものだった。被害の多くはダルフールとコルドファン地域で確認されている。

スーダン内戦は2023年4月、国軍とRSFの権力闘争が全面対立に発展したことで始まった。これまでに5万9000人以上が死亡し、1300万人が避難生活を余儀なくされている。国連によると、3000万人以上が人道支援を必要としており、飢餓や感染症も深刻化している。

戦闘地域では病院や支援施設への攻撃も相次いでいる。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は最近、南スーダンとの国境地帯で病院が空爆を受け、施設が壊滅状態になったと報告した。医療物資や車両も略奪され、多くの住民が避難を強いられている。

国際社会は停戦交渉を呼びかけているものの、和平への道筋は見えていない。専門家の間では、戦闘が周辺国へ波及する可能性も懸念されている。スーダン危機はアフリカ全体の不安定化につながりかねない状況となっている。

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