英クルーズ船でノロウイルス集団感染、無症状の乗客の下船を許可
この船はイギリスのクルーズ会社アンバサダー・クルーズラインが運航、ベルファストとリバプールを出港し、14日間の航海の途中だった。
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フランス南西部ボルドーに寄港した英国籍クルーズ船「アンビション号」でノロウイルスの集団感染が発生し、フランス当局は14日、症状のない乗客に限って下船を認めた。船内では当初、1700人を超える乗客と乗員が待機を命じられていたが、検査の結果、感染原因が感染力の強いノロウイルスと確認されたことを受け、段階的に制限が緩和された。
この船はイギリスのクルーズ会社アンバサダー・クルーズラインが運航、ベルファストとリバプールを出港し、14日間の航海の途中だった。スペイン北部やフランス大西洋岸の港への寄港を予定していたが、航海中に複数の乗客が嘔吐や下痢などの症状を訴えたため、ボルドー到着後に保健当局が調査に乗り出した。
地元当局によると、ボルドー大学病院で実施した検査でノロウイルス感染が確認された。現時点で重症者は報告されておらず、体調不良を訴えた乗客らは船内の医療チームによる治療を受けているという。当局は感染拡大防止のため、船内消毒や隔離措置を継続している。
船内では一時、50人以上に胃腸炎症状が確認された。さらに92歳の英国人男性乗客が航海中に死亡したことから不安が広がったものの、運航会社によると、死因は心不全とみられ、ノロウイルス感染とは無関係との見解を示した。当局も最近欧州で警戒が強まっている別のクルーズ船でのハンタウイルス事案との関連性を否定している。
クルーズ船は密閉空間で多数の人が共同生活を送るため、感染症が拡大しやすい環境とされる。米疾病対策センター(CDC)によると、昨年報告されたクルーズ船での胃腸炎集団感染の多くもノロウイルスが原因だった。特に高齢者は脱水症状などを引き起こしやすく、迅速な隔離と衛生管理が重要になる。
アンバサダー・クルーズラインは「乗客乗員の安全を最優先に対応している」と説明しており、船は悪天候を避けるためボルドーに追加停泊した後、航路を一部変更して運航を続ける見通しだ。
