イエメン政府とフーシ派が捕虜交換で合意、1600人超、過去最大
合意はヨルダンの首都アンマンで行われた14週間に及ぶ協議の末に成立した。
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内戦が続くイエメンで、国際的に承認された政府と親イラン武装組織フーシ派が14日、1600人以上の捕虜を交換することで合意した。2014年に始まった内戦以降で最大規模の捕虜交換となり、長期化する紛争の緊張緩和につながる可能性があるとして国際社会の注目を集めている。
合意はヨルダンの首都アンマンで行われた14週間に及ぶ協議の末に成立した。交渉には国連や赤十字国際委員会(ICRC)が仲介役として参加し、双方が拘束者の身元確認や移送方法について調整を進めてきた。フーシ派の関係者によると、政府は約1100人のフーシ関係者を解放し、フーシ派側は580人を釈放する。この中にはサウジアラビア兵7人、スーダン兵20人のほか、政治家やジャーナリストも含まれているという。
イエメンでは2014年、フーシ派が首都サヌアを制圧したことで内戦が本格化した。翌2015年にはサウジ主導の連合軍が政府を支援するため軍事介入、中東有数の人道危機へと発展した。国連によると、戦闘や飢餓、医療崩壊などにより40万人余りの市民が犠牲となり、数百万人が避難生活を余儀なくされている。
今回の合意は、2023年に実施された大規模な捕虜交換以来の重要な前進とみられている。当時も約900人が解放され、和平機運が高まったが、その後協議は停滞し、解決には至らなかった。今回、双方は追加の拘束者解放に向けた協議継続でも一致しており、互いの収容施設を視察することで透明性を高める方針も確認した。
国連特使は声明で「極めて重要な一歩だ」と歓迎し、信頼醸成を進める契機になるとの期待を示した。ICRCも捕虜の安全な移送と家族再会を支援する準備が整っていると表明した。ただ、解放時期はまだ明らかになっておらず、現地の情勢次第では履行が遅れる可能性もある。
イエメン情勢を巡っては、紅海周辺でのフーシ派による商船攻撃や、中東全体の対立激化も影響している。今回の捕虜交換が単なる人道措置にとどまらず、停戦協議や和平交渉の再活性化につながるかが焦点となる。長期化した内戦で疲弊した市民の間では、恒久的な和平実現への期待が高まっている。
