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米・ナイジェリア軍合同作戦でイスラム国の幹部殺害=トランプ氏

トランプ氏は自身のSNSに声明を投稿。「彼は身を隠していたが、米国には動向を把握する情報源があった」と投稿した。
イスラム国の戦闘員(Getty Images/AFP通信)

トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、米軍とナイジェリア軍による合同作戦で過激派組織「イスラム国(IS)」の幹部アブ・バクル・アルマイヌキ(Abu Bakr al-Mainuki)を殺害したと発表した。作戦はナイジェリア北東部のチャド湖周辺で実施され、トランプ氏は「ISのナンバー2を排除した」と強調した。

トランプ氏は自身のSNSに声明を投稿。「彼は身を隠していたが、米国には動向を把握する情報源があった」と投稿した。米政府関係者によると、アルマイヌキはISの資金調達や作戦立案を担う中心人物で、米国やその権益に対する攻撃計画にも関与していたとされる。

ナイジェリアのティヌブ(Bola Tinubu)大統領も声明を発表し、アルマイヌキが複数の側近とともに死亡したことを確認した。それによると、作戦は夜間に実施された「高精度の空陸合同作戦」で、米軍とナイジェリア軍が情報共有を行いながら進めたという。作戦中にケガ人や装備損失はなかったとしている。

アルマイヌキはナイジェリア北東部ボルノ州出身とされ、イスラム国西アフリカ州(ISWAP)の幹部として活動していた。ISWAPは2016年に過激派組織ボコ・ハラムから分離した武装組織で、ナイジェリアやニジェール、チャド、カメルーンなどチャド湖周辺地域でテロ活動を繰り返してきた。国連によると、西アフリカでは昨年だけで500件以上の関連攻撃が確認されている。

ただし、アルマイヌキが本当に「ISのナンバー2」だったかについては、専門家の間で見解が分かれている。米政府は2023年に同容疑者を国際テロリストに指定していたが、一部の研究者は「西アフリカ地域の有力幹部ではあるものの、IS全体での地位は限定的だった可能性がある」と指摘している。

今回の作戦はトランプ政権が進める対テロ政策の一環でもある。米国は昨年以降、ナイジェリアとの安全保障協力を強化しており、米軍部隊や無人機を現地に展開してきた。トランプ氏は以前から、ナイジェリアでキリスト教徒が武装勢力の標的になっていると非難し、軍事介入の可能性にも言及していた。一方、ナイジェリア政府は「治安問題は宗教対立だけではない」として慎重な姿勢を示している。

専門家は今回の幹部殺害がISWAPに大きな打撃を与える可能性があるとみている。ただ、組織は地域に深く根を張っており、後継指導者の出現や報復攻撃の恐れもあるため、情勢が直ちに安定化する保証はないとの見方も出ている。

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