◎戦争に明け暮れる同国の人道状況は悪化の一途をたどっている。
2023年6月16日/スーダン、首都ハルツーム、食事の準備をする人々(AP通信)

スーダン軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が18日、停戦を開始した。

首都ハルツームとオムドゥルマンの住民によると、停戦合意の発効後も散発的に銃声が聞こえたという。空爆は報告されていない。

米国とサウジは17日、当事者が3日間の停戦に合意したと発表した。両国はこの2カ月、内戦終結に向け、関係者と協議を続けている。

この停戦は国連が主催するスーダンの人道支援を確保する資金調達会議に先立ち発効した。

国連によると、同国への今年の支援目標額は25.7億ドルだが、集まったのはその15%程度だという。

米国とサウジは共同声明で、「軍とRSFは18日から戦闘を停止することに合意した」と述べている。

軍政とRSFは4月中旬からハルツームなどの支配権を争っている。米国とサウジが仲介したこれまでの停戦合意はことごとく無視され、多くの地域で戦闘が続いている。

人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、一連の戦闘で死亡した民間人は3000人以上と推定され、少なくとも6000人が負傷したという。正確な死傷者数は不明であり、これよりはるかに多い可能性がある。

この2カ月で220万人以上が国内の安全な場所に避難したり、近隣諸国に逃れた。

戦争に明け暮れる同国の人道状況は悪化の一途をたどっている。

国連によると、同国の市民少なくとも2470万人(人口の半数以上)が人道支援を必要としている。

世界保健機関(WHO)は今週、同国の児童10万人以上が年末までに重度の急性栄養失調に直面し、その多くが命の危険にさらされると警告した。

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