◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊（RSF）」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
国連世界食糧計画（WFP）は2日、内戦下のスーダンで「餓死者が出ているという報告を受けた」と発表した。
それによると、スーダン全土で約1800万人が食料難に直面し、西部ダルフールなどで餓死者が出ているとみられる。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊（RSF）」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
内戦は部族間紛争が続くダルフールに拡大。アラブ系とアフリカ系部族の対立を激化させ、数千人が殺害されたり、餓死したと推定されている。
WFPによると、戦闘のホットスポットであるハルツーム、ダルフール、南コルドファン州などに人道支援物資を輸送することが困難になっている。
RSFはこれらの地域に検問所を設置し、軍政を支持する住民が暮らす地域への物資輸送を妨害しているようだ。
WFPのスーダン事務所は公式ウェブサイトに声明を投稿。「助けを必要としている人々に援助が届かず、多くの餓死者が出ているという報告を受けている」と明らかにした。
国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）によると、一連の戦闘で避難を余儀なくされた市民は約800万人。150万人以上が近隣諸国に逃れ、そのうち50万人以上が国境を接するチャドの国連キャンプで避難生活を送っている。
さらに10万人がエチオピアに流入。南スーダンには毎日推定1500人が避難しているとされる。
