◎反乱軍は2021年10月のクーデターで政権を奪取した。
2022年6月30日/スーダン、首都ハルツーム、軍事政権に抗議するデモ(Marwan Ali/AP通信)

スーダンの首都ハルツームで6日、軍事政権に抗議するデモが行われ、数百人が参加した。

デモ隊は民政復帰に向けた交渉が難航していることに抗議し、ブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍に退陣を要求した。

地元メディアによると、治安部隊は催涙ガスとスタングレネードでデモ隊を迎え撃ったという。負傷者は報告されていない。

ブルハン氏が率いる反乱軍は2021年10月のクーデターで政権を奪取した。

デモ隊は軍指導部の政治への関与を非難し、民主指導者に和解案を拒否するよう求めている。

軍指導部と民主派勢力は6日に和解協定に調印する予定だったが、2度目の延期が決まった。

和解案の詳細は明らかにされていない。

スーダンは2019年4月の無血クーデターで独裁者のオマル・バシル (Omar al-Bashir)を追放。軍と民主派勢力は欧米の支援を受けて和平協定を結び、民主化への道を歩み始めていたが、2021年のクーデターで民主化計画は頓挫し、機能不全に陥った。

民主派勢力と軍は昨年末、西側諸国の圧力を受け、暫定的な文民政府を発足させることで合意した。

この暫定合意は4月11日までに選挙を終え、暫定政府を樹立するとしていた。しかし、多くの政治勢力が協定に反対を表明しており、選挙を行えるような状態ではない。

軍指導部はオマル・バシルが創設した部隊「ジャンジャウィード」を含む国内の様々な武装勢力を陸軍に統合するよう求めている。

ジャンジャウィードはアラブ系部族の武装民兵で構成され、西部ダルフール地方でアフリカ系部族を虐殺したと告発されている。

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