◎事件は27日夕方に発生。複数の部族が関与する土地をめぐる抗争が暴力に発展したとみられる。
南スーダン、上ナイル州の集落(Getty-Images)

アフリカ北東部・スーダンと南スーダンの係争地アビエイで正体不明の武装集団が集落を襲撃し、少なくとも52人が死亡、64人が負傷した。地元当局が28日、明らかにした。

AP通信はアビエイ当局者の話しとして、「国連アビエイ暫定治安部隊(UNISFA)の要員を含む少なくとも52人が殺害された」と伝えている。

それによると、事件は27日夕方に発生。複数の部族が関与する土地をめぐる抗争が暴力に発展したとみられる。

南スーダン政府が昨年3月にこの地域に軍隊を派遣して以来、民間人を巻き込む部族間抗争が相次いている。

地元メディアによると、アビエイの独立を主張する部族と南スーダン国境付近に拠点を置く部族が今回の襲撃に関与している可能性があるという。

APの取材に応じたアビエイ当局者は、「ヌエル族の武装した若者たちが集落を急襲し、ナタや斧で住民を虐殺した」と語った。

UNISFAは声明を発表。平和維持要員が死亡したことを認め、当局に捜査を要求した。

それによると、UNISFAの前哨基地も攻撃を受け、ガーナの平和維持要員1人が死亡したという。

石油資源が豊富なアビエイはスーダンと南スーダンの国境に位置し、両国が領有権を主張している。

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