◎このビルは地元の石油会社が所有するビルで、17日未明に軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘に巻き込まれて炎上した。
スーダン、首都ハルツーム、軍事政権に抗議するデモ(Getty Images)

内戦下のスーダン・首都ハルツームの中心部にある18階建てビルで火災が発生した。現地メディアが17日に報じた。

それによると、このビルは地元の石油会社が所有するビルで、17日未明に軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘に巻き込まれて炎上したという。

死傷者が出たかどうかは明らかになっていない。

国営テレビが報じた映像には市内で最も高い建物のひとつとされるガラス張りのビルから黒煙が噴き出すところが映っていた。

軍政とRSFは4月中旬からハルツームなどの支配権を争っている。サウジアラビアと米国が仲介した停戦合意は6月に失効し、多くの地域で戦闘が激化した。

ハルツームでは広い範囲で市街戦が展開されている。地元の活動家によると、RSFは民家を徴用し、国軍に待ち伏せ攻撃を仕掛けているという。

2000年代初頭に大量虐殺が行われた西部ダルフール地方では紛争が民族間の暴力に変質し、RSFやアラブ系民兵がアフリカ系部族を虐殺している可能性がある。

国連によると、この紛争の死者は4000人を超え、500万人以上が国内の安全な地域もしくは国外への避難を余儀なくされた。実際の死者数はもっと多いとみられる。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは先月、紛争当事者が民間人を意図的に殺害したり、女性や少女に性的暴行を振るうなど、複数の戦争犯罪を犯していると非難した。

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