南スーダン、2026年12月に総選挙実施へ、建国以来初、紛争続く中
南スーダンは2011年7月、スーダンから分離独立した世界で最も新しい国家の一つである。
とマシャール副大統領(AP通信)-1.jpg)
南スーダン政府は22日、同国初となる総選挙を2026年12月22日に実施すると発表した。2011年の独立以来、内戦や政治対立を理由に繰り返し延期されてきた選挙であり、実現すれば建国後初めて国民が大統領や議会議員を直接選ぶ歴史的な機会となる。一方で、治安悪化や野党勢力との対立が続いているため、予定通り実施できるかどうかは不透明な情勢だ。
南スーダンは2011年7月、スーダンから分離独立した世界で最も新しい国家の一つである。しかし、独立後まもなく政治的緊張が高まり、キール(Salva Kiir)大統領とマシャール(Riek Machar)副大統領の対立が激化。2013年に大規模な内戦へ発展し、数十万人が死亡、数百万人が避難を余儀なくされた。2018年に和平合意が成立したものの、権力分配や治安部隊の統合など重要課題は解決せず、選挙も当初予定から何度も延期された。
今回、国家選挙管理委員会は12月22日を投票日として正式に設定し、選挙準備を進めていると説明した。しかし、野党勢力は強く反発している。マシャール氏率いる反政府勢力「スーダン人民解放軍反政府派(SPLA-IO)」は22日、政府との対立が未解決のまま選挙を進めれば新たな混乱を招くと警告。同党の影響地域で選挙活動を行う者は拘束される可能性があると主張した。
マシャール氏自身は昨年、副大統領職を失い、国家反逆罪などの容疑で訴追されている。首都ジュバで事実上の自宅軟禁状態に置かれており、選挙への立候補が認められるかどうかも不明だ。キール氏は出馬する見通しとされるが、有力対抗馬の政治活動が制限される状況では、公正な選挙が行われるのか疑問視する声も少なくない。
国連の調査委員会は南スーダンの指導部が2018年の和平合意を「体系的に弱体化させている」と指摘している。また、一部地域では国軍と反政府勢力の戦闘が続き、人道状況も悪化している。国連や米国など国際社会は、選挙実施に向けて敵対行為の停止と対話再開を求めており、和平プロセスの立て直しを急ぐよう促している。
独立から15年を迎える南スーダンにとって、今回の総選挙は民主的な国家運営への大きな試金石となる。ただ、和平合意の履行遅れや政治的不信、治安悪化など課題が山積している。民主的な選挙が行えるかどうかは、同国の将来だけでなく、東アフリカ地域全体の安定にも影響を与えることになりそうだ。
