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レバノン南部でイスラエル兵が発砲、2人死亡、米イラン協議に暗雲

イスラエル軍は標的となった人物について、親イラン組織ヒズボラの戦闘員が民間人を装って活動していたと主張している。
2026年6月23日/レバノン、首都ベイルート近郊、イスラエル軍の空爆を受けた建物の残骸(AP通信)

レバノン南部で23日、イスラエル兵の発砲により2人が死亡し、米国とイランの仲介で実現したばかりの停戦に暗雲が漂っている。レバノン当局と保健省によると、イスラエル国境に近い地区でブルドーザーの周辺にいた人々に対しイスラエル兵が発砲し、2人が死亡した。停戦発効後に死者が確認されたのは初めてである。

イスラエル軍は標的となった人物について、親イラン組織ヒズボラの戦闘員が民間人を装って活動していたと主張している。一方、レバノン政府やヒズボラは、死亡したのは民間人であり、停戦合意違反と非難した。

今回の停戦は3月以降続いてきたイスラエルとヒズボラの戦闘を沈静化させるため、米イラン協議の一環として実現した。両者はレバノン情勢の安定化を目指し、停戦監視のための調整機関設置も協議されている。だが、停戦発効後も散発的な衝突が続き、双方が相手の違反を非難し合う状況が続いている。

レバノンではヒズボラがイランを支援してイスラエルとの戦闘に加わって以降、イスラエル軍による攻撃で4100人以上が死亡し、120万人余りが避難を余儀なくされた。停戦によって一部の住民はレバノン南部への帰還を始めているものの、治安悪化への不安は依然として強い。

23日には、イスラエルとレバノン政府の代表団が米ワシントンDCで新たな直接協議を開始した。レバノン政府はイスラエル軍の南部からの完全撤退を求めているが、イスラエルはヒズボラの武装解除が実現するまで駐留を続ける構えを崩していない。双方の立場の隔たりは大きく、交渉の先行きは不透明だ。

また、イランは停戦違反が続けば地域全体の和平交渉に悪影響を及ぼしかねないと警告している。中東ではイスラエルとイランの対立が続いており、レバノン情勢はその代理戦争の様相を帯びている。今回の発砲事件はようやく実現した停戦の脆弱さを浮き彫りにした形だ。今後の交渉が停戦維持と恒久的な安定につながるかが焦点となる。

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