ブラジル中銀、2028年初頭までにインフレ収束目指す、政策金利維持へ
中銀は今月の金融政策決定会合で、政策金利(セリック金利)を0.25ポイント引き下げ、14.25%とした。
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ブラジル中央銀行は23日に公表した金融政策決定会合の議事要旨で、政策金利の引き下げと据え置きを組み合わせながら、インフレ率を目標水準へと誘導していく方針を示した。物価上昇圧力が依然として根強い一方、急激な金融引き締めや緩和は経済活動への悪影響を招く恐れがあるため、慎重な政策運営を続ける考えだ。
中銀は今月の金融政策決定会合で、政策金利(セリック金利)を0.25ポイント引き下げ、14.25%とした。利下げは3会合連続だが、今後の追加利下げについては明確な方向性を示さず、経済指標や物価動向を見極めながら判断する姿勢を強調した。
議事要旨によると、中銀はインフレ率を政府目標の3%に戻す時期を2028年初頭まで視野に入れている。これまで想定していた2027年までの達成にこだわれば、大幅な利下げや利上げを繰り返す必要が生じ、景気や金融市場の変動が大きくなる恐れがあると判断した。このため、利下げと据え置きを柔軟に組み合わせることで、経済への負担を抑えながら物価安定を目指す方針を打ち出した。
ブラジルでは足元のインフレ率が依然として目標を上回っている。5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.72%増となり、中銀が目標とする3%を上回った。失業率の低さや賃金上昇、政府による景気刺激策が個人消費を下支えしており、需要の強さが物価を押し上げているとみられている。
また、中東情勢の緊張による原油価格の変動や、2026大統領選挙を控えた財政支出拡大もインフレリスクとして警戒されている。中銀はこうした外部・内部要因が物価見通しを不透明にしていると指摘し、必要に応じて政策方針を修正する用意があるとした。
市場では、中銀の姿勢を従来より慎重なものと受け止める見方が広がっている。一部の金融機関は年内の追加利下げ予想を縮小し、政策金利がしばらく14.25%で維持される可能性を指摘している。ブラジル経済は2026年初めに個人消費や投資の回復を背景に持ち直したものの、その勢いがインフレ圧力につながるとの懸念も根強い。
今回の議事要旨は、中銀が景気支援と物価抑制という相反する課題の間で難しい舵取りを迫られている現状を浮き彫りにした。市場関係者は今後発表されるインフレ指標や景気動向を注視しており、次回以降の金融政策決定会合がブラジル経済の先行きを占うことになりそうだ。
