◎多くの地域で断水と停電が発生し、インターネット通信にも支障が出ている。
2022年4月14日/南アフリカ、東部ダーバンの集落(Getty Images/AP通信)

南アフリカ政府は15日、東部の港湾都市ダーバンクワズール・ナタール州で発生した洪水の被災者数万人を支援するために緊急資金を拠出する予定である。

ラマポーザ大統領は14日に国家災害を宣言し、救助と支援を加速させると約束した。

州政府によると、犠牲者は400人近くに達し、まだ多数の行方不明者がいるという。被害の全容は明らかになっていない。

ダーバンを含む東部地域では過去5日間のまとまった雨で地盤が緩み、山間部の地盤の緩い地域では雨が止んだ後も小規模な土砂災害が報告されている。

財務相は地元メディアのテレビインタビューの中で、「緊急支援として国庫から10億ランド(約86億円)を拠出し、さらに追加予算を確保する予定である」と語った。

地元メディアによると、多くの地域で断水と停電が発生し、インターネット通信にも支障が出ているという。アフリカ最大の港のひとつであるダーバン港は操業を停止し、市内の高速道路や市道はゴミだらけになった。

14日には給水支援を求める住民の抗議デモが発生し、政府に即時の対応を呼びかけた。

財務相はインタビューの中で、「スピード感を持って対応に当たることが重要」と強調した。「まず専門家と被害状況を確認し、復旧コストを評価してもらいます。私たちは被災者に支援を提供しつつ、復旧に向けた準備を進めていくことになります」

政府によると、過去5日間の大雨と洪水により、少なくとも41,000人が自宅を失ったという。行方不明者の数は明らかになっていないが、多数と報告されている。

自宅を失った女性はAP通信の取材に対し、「避難所を提供してほしい」と政府に訴えた。「私の集落の住民は野宿しています。水も電気もなく、食料の確保も難しい状態です。体育館でも倉庫でもなんでもいいので、雨宿りできるところを提供してほしいです」

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