コンゴ・エボラ流行、一部の医療従事者がストライキ、死者600人に迫る中
政府の最新集計によると、確定症例数は8日時点で1708人、死者は580人に達した。
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コンゴ民主共和国東部で拡大が続く「エボラ出血熱」の流行を巡り、感染対策の最前線に立つ医療従事者の一部が8日、賃金や手当の未払いに抗議してストライキに入った。流行の中心地である北東部イトゥリ州では患者の治療や接触者追跡、遺体の安全な埋葬など感染拡大防止に欠かせない業務が停滞する恐れがあり、感染封じ込めへの影響が懸念されている。
今回のエボラ流行は5月15日に宣言された。政府の最新集計によると、確定症例数は8日時点で1708人、死者は580人に達した。流行開始から最初の1か月間としては過去最悪の規模となり、感染拡大の速度が対策を上回る状況が続いている。
ストに参加した医療従事者らは、流行が始まって以降、給与や危険手当が支払われていないと訴えている。また、防護具などの資材不足に加え、行政や対応チームから不公平な扱いを受けていると不満を表明した。エボラ患者の診療や消毒作業は感染リスクが極めて高く、十分な装備と待遇が不可欠だが、現場ではそれらが確保されていないという。
感染対策は医療現場だけでなく、地域住民との信頼関係にも支えられている。しかし、一部地域ではエボラへの不信感や誤情報が根強く、医療従事者が住民から敵視されたり、活動を妨害されたりする事例も報告されている。東部では武装勢力による治安悪化も続いており、患者の搬送や接触者調査は一層困難になっている。
さらに今回の流行は、有効性が確立されたワクチンがない「ブンディブギョ株」によるものであることから、対応が一段と難しい。こうした中、イトゥリ州ブニアでは新たな治療法の臨床試験が始まったが、ストによって試験や患者対応に支障が出る可能性も指摘されている。
保健当局は未払い問題の解決に取り組む姿勢を示しているものの、現場の不満は解消されていない。医療従事者は「危険を冒して働いているにもかかわらず、約束された報酬が支払われない」と訴えており、待遇改善がなければ感染拡大を食い止める体制そのものが揺らぎかねない。世界保健機関(WHO)も流行は依然として拡大局面にあり、医療体制の維持と前線職員への支援強化が封じ込めの鍵になるとの認識を示している。
