パキスタン南西部で武装勢力による襲撃相次ぐ、治安要員42人死亡
最も被害が大きかったのは同州ジアラト地区で発生した警察施設への襲撃だった。
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パキスタン軍は8日、南西部バルチスタン州で今週発生した3件の武装勢力による襲撃で、警察官と兵士計42人が死亡したと明らかにした。軍によると、武装勢力は6日以降、警察施設や治安部隊の車列などを標的に組織的な攻撃を展開し、これに対する掃討作戦で武装勢力54人を殺害したという。
最も被害が大きかったのは同州ジアラト地区で発生した警察施設への襲撃だった。武装勢力は施設を急襲して警察官を殺害した後、18人の警察官を連れ去り、その後殺害したとみられる。また、別の事件では州内の幹線道路を移動していた軍部隊が待ち伏せ攻撃を受け、兵士11人が死亡した。このほかにも複数の治安部隊拠点が襲撃され、一連の攻撃による治安部隊側の死者は42人に達した。
軍は直ちに掃討作戦を開始し、空軍や特殊部隊を投入して武装勢力の拠点を攻撃した。軍報道官は記者会見で、「国家の安全を脅かすテロ組織を排除する」と強調し、作戦で54人の武装勢力を殺害したと説明した。また、今回の襲撃にはアフガニスタン国籍のテロリストが関与していた可能性があると指摘し、アフガンのタリバン暫定政権に対し、武装勢力への対応を強化するよう求めた。アフガン側はこれまで同様の指摘を否定している。
一連の攻撃については、分離独立を掲げる反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出している。パキスタン政府はBLAが国外から支援を受けていると主張し、とりわけインドが関与していると非難してきたが、インド政府はこうした主張を否定している。
バルチスタン州では天然ガスや鉱物資源が豊富で、中国・パキスタン経済回廊(CPEC)の主要プロジェクトも集中していることから、武装勢力は治安部隊やインフラ施設を繰り返し攻撃してきた。
バルチスタン州では近年、BLAに加え、イスラム過激派組織による活動も活発化しており、治安情勢は一段と不安定になっている。今回の襲撃は州内における武装勢力の攻撃能力が依然として高いことを示す結果となった。政府は治安対策を一層強化する方針を示しているが、住民の安全確保と地域の安定回復には時間を要するとみられる。
