◎宣誓式は土嚢のフェンスとコンクリート壁で守られたモガディシュの軍事キャンプで開催された。
2022年4月14日/ソマリア、首都モガディシュで開催された式典、宣誓する議員たち(Farah Abdi Warsameh/AP通信)

ソマリアの首都モガディシュで14日、民主的な選挙で選出された議員290人が宣誓した。

地元メディアは、「民主主義と文民統制を確立するために進められてきた長期にわたる選挙プロセスが完了に一歩近づいた」と報じている。

宣誓式は土嚢のフェンスとコンクリート壁で守られたモガディシュの軍事キャンプで開催された。

AP通信によると、周辺地域には警察とアフリカ連合平和維持ミッションの兵士が配備され、異様な空気に包まれていたという。

ソマリアの選挙システムは複雑で、3万人近い氏族代表が下院議員275人を選び、上院議員は州議会の投票で選出される。その後、上下両院の議員が投票で新大統領を選出する。

今後、さらに数十人の議員が新たに選出され、宣誓を行う予定である。

上下両院は議長や副議長を選出し、新大統領を選出する会合を開く。

モハメド・フセイン・ロブレ首相は宣誓式の中で、「全国民が今回選出された議員と旧議会議員の引き継ぎに注目している」と述べた。「この場をお借りして、本日就任した議員の皆さんにお祝いを申し上げたいと思います。皆さんは国民の代表であり、国民の声を議会に届け、国民のために働き、より多くの責任を負うことになります...」

選挙プロセスの構築に携わったモガディシュの研究団体ヒラール・インスティテュートの代表はAP通信の取材に足し、「今日はすべてのソマリア人と、ソマリアを前進させるために投資してくれた国際社会にとって、大きな安堵の日です」と述べた。

ソマリアの議会・大統領選挙は、昨年2月にモハメド大統領の任期が後継者不在の状態で満了したことによる政治的混乱により、1年以上延期された。

モハメド大統領の任期延長に反対するイスラム過激派組織は各地でテロを決行し、政治的緊張と暴力の脅威が高まった。

イスラム過激派組織アル・シャバブは14日、宣誓式の会場近くに迫撃砲を撃ち込んだと主張した。当局は負傷者の有無を明らかにしていない。

ソマリアは世界で最も危険な国のひとつであり、ソマリア・アフリカ連合・EU・米国連合軍はアルカイダ、アル・シャバブ、アルヒジュラ、ムジャヒディン、イスラム国、ソマリアのイスラム国などのジハード組織と対峙している。泥沼化した内戦が終結する見通しは全く立っていない。

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