◎自動車爆弾は国際空港につながる警備の厳しい検問所の近くで爆発した。
2022年1月12日/ソマリア、首都モガディシュの国際空港近く、大破した車両(FarahAbdi Warsameh/AP通信)

1月12日、ソマリアの首都モガディシュにある国際空港の近くで自動車爆弾が爆発し、少なくとも8人が死亡、9人が重軽傷を負った。

現地メディアによると、アルカイダとつながりのあるイスラム過激派組織アル・シャバブが犯行声明を発表したという。

負傷者を受け入れた病院の医師はAP通信の取材に対し、「搬送された負傷者の一部は重篤な状態で、犠牲者はさらに増える可能性がある」と述べた。

国連のソマリア使節団は事件後の声明で、爆発に巻き込まれた国連関係者はいないと明らかにした。報道によると、自動車爆弾は国際空港につながる警備の厳しい検問所の近くで爆発したという。

AP通信は地元メディアの発表を引用し、「アル・シャバブは”白人の役人”を狙ったという犯行声明を出した」と報じた。

現場で記者団の取材に応じたモガディシュの副市長は、「亡くなった8人のうち5人は軍の兵士で、多くの民間人が負傷したと報告を受けている」と述べた。

国際空港の近くには米国大使館を含む他国の施設があり、当局は警戒を強めている。

アル・シャバブは2011年の戦闘でアフリカ連合軍に敗れるまで首都モガディシュを実効支配していた。モガディシュを失ったアル・シャバブは拠点を地方都市に移し、政府と民間人への攻撃を繰り返している。

ソマリア人の大半はスーフィー教徒だが、アル・シャバブはスンニ派に属するワッハーブを提唱しており、西側諸国寄りの宗派を敵視している。地元メディアなどによると、アル・シャバブはイスラム法に反する女性を石打の刑で殺し、泥棒の手を切り落とす過激なイスラム法で支配地域の住民を管理下に置いているという。

アフリカ連合の平和維持ミッションは、モハメド・アブドゥライ・モハメド大統領の派閥とモハメド・フセイン・ローブル首相の派閥に暴力ではなく話し合いで混乱を収めるよう求めている。これらの派閥は安全保障の権限を誰に与えるかで対立している。

モハメド首相は先月末、ローブル首相の権限を制限する措置に踏み切った。

ソマリアは世界で最も危険な国のひとつであり、ソマリア・EU・米国連合軍はアルカイダ、アル・シャバブ、アルヒジュラ、ムジャヒディン、イスラム国、ソマリアのイスラム国などのジハード組織と対峙している。2009年に始まった内戦が終結する見通しは立っていない。

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