USMCA見直し、閣僚級協議開催へ、貿易摩擦や保護主義が焦点
USMCAは1994年に発効した北米自由貿易協定(NAFTA)を改定する形で2020年に発効した。
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米国、カナダ、メキシコの3カ国によるUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の見直しに向けた閣僚級協議が、7月1日に開催される見通しとなった。カナダのCTVニュースが20日、関係者の話しとして報じた。協議では近年高まっている貿易摩擦や保護主義的政策への対応、年内に予定されている協定の正式見直しに向けた準備が主要議題となる見込みだ。
USMCAは1994年に発効した北米自由貿易協定(NAFTA)を改定する形で2020年に発効した。自動車産業や農業、デジタル貿易など幅広い分野を対象としており、北米経済圏の基盤を支える重要な枠組みとなっている。一方で、協定には発効から6年後に各国が内容を検証する「共同見直し」の規定が盛り込まれ、2026年が最初の見直し時期に当たる。
今回の協議はその正式見直しに先立つ事前調整の意味合いが強い。特に近年は、自動車部品の原産地規則やエネルギー政策、農産物市場へのアクセスなどを巡り、3カ国間で意見の対立が続いている。トランプ政権は国内産業保護を重視する姿勢を強め、カナダ・メキシコは一部政策が自由貿易の精神に反するとして懸念を示してきた。
米国の関税政策も重要な論点となる見通しだ。米国は中国との競争激化を背景にサプライチェーンの再構築を進めており、北米域内での生産拡大を促す政策を推進している。一方、カナダとメキシコはこうした措置が域内貿易の公平性を損なう可能性があるとして慎重な対応を求めている。
専門家の間では、USMCA自体が直ちに失効する可能性は低いとの見方が大勢を占める。北米3カ国の経済は深く結び付き、自動車や電子機器、農産物など多くの産業で国境を越えた生産体制が構築されているためだ。しかし、各国の政治的思惑や産業保護政策が強まれば、協定内容の修正や追加規定を巡る交渉が難航する可能性もある。
7月1日の協議は2026年の正式見直しに向けた最初の重要な節目となる。3カ国が北米経済の競争力維持と貿易ルールの安定化に向けてどのような方向性を示すのか、国際市場や企業の注目が集まっている。
