◎ビオ大統領の得票率は56.17%。野党の主要候補であるカマラ氏は41.16%だった。
米ニューヨークの国連本部、シエラレオネのビオ大統領(Getty Images/AFP通信)

シエラレオネの選挙管理当局が27日、週末に行われた大統領選の最終結果を公表し、現職のビオ(Julius Maada Bio)大統領が再選を果たした。

それによると、ビオ氏の得票率は56.17%。野党の主要候補であるカマラ(Samura Kamara)氏は41.16%だった。55%以上を獲得する候補がいなかった場合は上位2人による決選投票に移行する予定だった。

カマラ氏は自身のツイッターアカウントに声明を投稿。選管の発表に即座に異議を唱えた。「今日は我が国にとって悲しい日だ。民主主義に対する正面からの攻撃だ。選管の発表は信頼できず、断固として拒否する...」

ビオ氏もツイッターに声明を投稿。有権者に謝意を示した。「これはシエラレオネと民主主義の勝利を示すものであり、多くの人が民族や政治で異なる見解を持っていても、我が国の繁栄を願う気持ちでは一致していることを意味しています...」

両党の支持者はこの数日、各地で勝利集会を開いていた。

カマラ氏の政党は今週、治安部隊が党本部で行われた祝賀会の会場に向かって発砲したと主張。警察はこの主張を否定し、ビオ陣営はこれを「真っ赤なウソ」と批判している。

ビオ氏は2018年の大統領選で汚職撲滅を公約に掲げて初当選を果たした。

地元のアナリストによると、ビオ氏は教育改革に多くの予算を投じ、汚職を取り締まる数多くの措置を講じてきたという。

今年初めには女性の権利を拡充する法律が施行された。

しかし、同国の経済はパンデミックやウクライナ侵攻の影響などで低迷を続け、貧困が蔓延。人口の60%近くが人道支援を必要とし、若者の失業率(60~70%)は西アフリカで最も高くなっている。

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