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セネガル議会、大統領の権限を縮小する憲法改正案可決

改正案では、大統領が国家政策を一方的に決定する仕組みを見直し、首相が政府運営を主導する権限をより明確に規定する。
アフリカ西部・セネガルのファイ大統領(AP通信)

アフリカ西部・セネガルの国民議会は29日、大統領権限を縮小する憲法改正案を賛成多数で可決した。これは大統領への権力集中を是正し、首相や議会の役割を強化することを目的としているが、野党は現政権内の権力闘争を反映した内容だと反発しており、改革の評価を巡る議論が続いている。

改正案では、大統領が国家政策を一方的に決定する仕組みを見直し、首相が政府運営を主導する権限をより明確に規定する。また、大統領は政策決定に当たり首相との協議を義務付けられるほか、現職大統領が政党や政治連合の党首を兼任することを禁じる規定も盛り込まれた。さらに、首相に違憲審査を求める権限を付与することや、従来の憲法評議会を権限の強い憲法裁判所へ改組する内容も含まれている。

改革を推進する政府は、民主的な権力分立を強化し、「超大統領制」とも呼ばれた従来の統治体制を改めることが狙いだと説明する。ファイ(Bassirou Diomaye Faye)大統領は2024年の就任以来、大統領権限の縮小や司法制度改革、選挙制度の見直しを公約として掲げ、今回の改正はその実現に向けた重要な一歩と位置付けている。政府は全国対話を通じてまとめられた提言を反映した改革で、法の支配や政治の透明性向上につながると強調している。

一方、野党は今回の改革について、制度改革そのものではなく、政権内部の主導権争いが背景にあると批判する。近年、ファイ氏とソンコ(Ousmane Sonko)前首相との間で政治運営を巡る対立が表面化し、ソンコ氏は首相解任後に国民議会議長に就任した。野党はこのような政治情勢の中で憲法改正が進められたことに疑問を呈し、十分な議論が尽くされていないと主張している。

セネガルは西アフリカでも民主的な政権交代が定着した国として知られるが、近年は政治的対立の激化や制度改革を巡る論争が続いている。今回の憲法改正が実際に権力分立の強化につながるのか、それとも新たな政治的対立を招くのかは不透明である。今後は関連法の整備や制度運用の具体化が焦点となり、改革が国民の信頼回復や民主政治の安定に結び付くかが注目される。

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