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トルコ大統領「NATOサミットで結束と強靭性を示す」加盟国に要請

今回のサミットでは加盟32カ国の首脳に加え、アジア太平洋や湾岸地域のパートナー国も参加する予定である。
トルコのエルドアン大統領(Bloomberg)

トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は29日、来月首都アンカラで開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議について、加盟国の結束と強靱性を改めて示す場にすべきとの考えを示した。ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に加え、中東情勢の緊迫化や加盟国間の防衛負担を巡る対立など、安全保障環境が一段と厳しさを増す中、同盟の一体性を内外に示す必要があると強調した。

エルドアン氏は記者会見で、NATO加盟国が防衛分野での協力を一層強化するとともに、同盟国間で残る防衛装備品の輸出規制や取引上の障壁を解消すべきだと訴えた。トルコは米国や一部欧州諸国から防衛関連の輸出制限を受けており、同氏はこうした措置が加盟国間の信頼や連帯を損なう要因になっていると指摘した。また、欧州の安全保障体制を構築する上でトルコの役割は不可欠であり、同国を欧州の防衛協力から排除すべきではないとの立場を改めて示した。

今回のサミットでは加盟32カ国の首脳に加え、アジア太平洋や湾岸地域のパートナー国も参加する予定である。議題にはウクライナ情勢やイラン戦争、ガザでの戦闘、防衛費の増額、同盟国間の負担分担などが盛り込まれる見通しだ。トランプ政権は加盟国に対し防衛支出のさらなる拡大を求めており、NATO全体として防衛産業の強化や抑止力向上を進める方針も議論されるとみられる。

エルドアン氏は、トルコがNATOの防衛力強化目標の達成に向けて着実に取り組んでいると説明したうえで、長年続くクルド労働者党(PKK)との対立についても加盟国の一層の支援を求めた。トルコ政府はPKKをテロ組織に指定し、安全保障上の最大の脅威の一つとして対応を続けている。一方で、同氏は同盟の結束を維持するためには、加盟国それぞれの安全保障上の懸念を等しく尊重する姿勢が重要だとの認識を示した。

トルコでNATOサミットが開催されるのは2004年のイスタンブール以来。会議を前に各国では防衛費の増額や欧州防衛のあり方を巡る議論が活発化しており、同盟の結束を具体的な行動に結び付けられるかが焦点となる。エルドアン氏の発言は、開催国として同盟の結束を演出する一方、トルコの戦略的地位や防衛産業への制約の見直しを各国に求める狙いもあるとみられる。

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