◎イドリス容疑者は会計部門の長である会計総長を務めている。
2019年6月1日/南アフリカの大統領府、ナイジェリアのブハリ大統領(Siphiwe Sibeko/ロイター通信)

ナイジェリアの経済金融犯罪委員会(EFCC)は16日、同国の会計責任者であるイドリス(Ahmed Idris)容疑者を800億ナイラ(約250億円)相当の詐欺とマネーロンダリングに関与した疑いで逮捕したと発表した。

イドリス容疑者は会計部門の長である会計総長を務めている。

EFCCによると、イドリス容疑者は疑惑の調査に応じなかったため、逮捕されたという。

EFCCは声明の中で、「イドリス氏は代理人、家族、親しい仲間と協力して、違法に資金をかき集めていた」と述べている。

またEFCCは、「資金は首都アブジャとナイジェリア北部カノの不動産に投資された」と説明した。

イドリス容疑者はコメントを発表していない。

同国のブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は汚職の撲滅を公約に掲げて2015年に就任したが、国家規模の汚職に歯止めはかかっていない。

ブハリ大統領の指揮の下、EFCCは大臣、州知事、公務員、その他の政治家を複数逮捕した。

しかし、ブハリ大統領は先週、世論の反対にもかかわらず、汚職で収監された2人の元州知事に恩赦を与えた。

EFCCは昨年、横領された公金3100億ナイラ(約970億円)を回収したと発表した。

野党は、ブハリ大統領は反汚職活動という名目で野党を厳しく取り締まっていると非難しているが、ブハリ大統領はこの主張を否定している。

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