◎事件は10月30日と31日に発生。ボコ・ハラムがヨベ州を標的にしたのは1年以上ぶりで、30日に17人、翌日に20人を殺害したという。
ナイジェリア、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images)

ナイジェリア最大のイスラム過激派ボコ・ハラムが北東部ヨベ州の集落を少なくとも2度襲撃し、住民37人を虐殺した。地元当局が2日、明らかにした。

それによると、事件は10月30日と31日に発生。ボコ・ハラムがヨベ州を標的にしたのは1年以上ぶりで、30日に17人、翌日に20人を殺害したという。

ボコ・ハラムと国軍は戦争状態にあり、その一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」も各地で攻勢を強めている。

ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、戦闘員の数は数万人と推定されている。

2009年以降の国軍と過激派による紛争で死亡した市民は3万5000~4万人。約200万人が避難生活を余儀なくされている。

5月に就任したティヌブ(Bola Tinubu)大統領は北東部、北西部、中央部で活動する数十の過激派や武装勢力に勝利すると約束したが、暴力の波に圧倒されているようにみえる。

ボコ・ハラムの戦闘員は30日夜、ヨベ州郊外の集落を襲撃し、17人殺害。その翌日には犠牲者の葬儀に参列していた少なくとも20人を爆弾攻撃で殺害した。

AFP通信の取材に応じた目撃者は、「2日間で40人以上が殺された」と語った。政府はこの事件の死者数を調査中と報告している。

ヨベ州政府は1日、隣のボルノ州から同州に侵入したボコ・ハラムの戦闘員が市民を虐殺したとして、緊急治安会議を招集した。

ヨベ州警察のトップは記者団に対し、「治安当局はこの地域に追加要員を配備し、ボコ・ハラムによる新たな攻撃を食い止める取り組みを進めている」と語った。

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