◎イスラム国家で予言者ムハンマドやイスラム教の聖典コーランを冒涜することは死罪に当たる。
2022年5月14日/ナイジェリア、北部ソコト州の政府庁舎前(Pius Utomi Ekepi/AFP通信/Getty Images)

ナイジェリア北西部ソコト州でイスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)を侮辱した男性が処刑された。地元警察が26日に明らかにした。

それによると、事件は州都ソコトの中心部にある市場で発生。ある商人がムハンマドを冒涜されたことに憤慨し、周りにいた人と一緒に男性を石打ちの刑に処したという。

ソーシャルメディアで共有された動画には子供を含む大群衆が血だらけの男性に石を投げつけるところが映っていた。

地元警察の報道官は記者会見で、「暴徒は現場から逃走し、被害者の男性は搬送先の病院で死亡が確認された」と語った。

イスラム国家でムハンマドやイスラム教の聖典コーランを冒涜することは死罪に当たる。ナイジェリアの刑法は冒とく罪の最高刑を死刑としている。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは26日、この事件を「超法規的殺人」と非難し、関与した者をひとり残らず捕らえ裁判にかけるようナイジェリア政府に要請した。

ソコト州政府は声明で、「市民は自分の手で刑を執行することはできない」と述べる一方、冒とく罪に問われた者は「厳しい現実」に直面すると警告した。

ナイジェリアでは同種の事件が相次いでいる。昨年、ソコト州でムハンマドを冒とくしたと告発された学生は大衆に殴打され、焼き殺された。

首都アブジャでも同じ理由で男性が火刑に処されている。

ソコト州警察は今回の事件について捜査を開始すると発表したが、このような事件で逮捕者が出ることはほとんどない。

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