◎事件は3日に発生。武装勢力の正体は明らかになっておらず、犯行声明も出ていない。
ナイジェリア、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images)

ナイジェリア当局は4日、武装勢力が北部カドゥナ州の学校を襲い、生徒10人を誘拐したと発表した。

地元メディアによると、事件は3日に発生。武装勢力の正体は明らかになっておらず、犯行声明も出ていないという。

州警察の広報担当は声明で「地元当局が捜査に当たっており、詳細が分かり次第、必要な措置を取る」と述べている。

同国の北部で誘拐事件は珍しくない。北東部の密林地帯に拠点を置くイスラム過激派組織ボコ・ハラムは2014年、ボルノ州チボクの学校を襲撃し、12歳~17歳の少女276人を誘拐した。

国連の統計によると、北部の北中部の学校で2020年と2021年に誘拐された生徒は1000人以上にのぼるという。

政府は遠隔のコミュニティを標的にする武装勢力が誘拐に関与していると非難している。

武装勢力の多くが遊牧民のフラニ族の若者で構成され、土地や水をめぐって地元住民と争っている。

政府は昨年、武装勢力を対象とする対テロ作戦を強化し、誘拐事件は減少したが、それでもボコ・ハラムの支配下にある地域では虐殺事件が相次いでいる。

ボコ・ハラムと国軍の戦闘は10年近く続いているが、終結の目途は全く立っていない。

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