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ナイジェリア当局、違法銃器2819丁を廃棄、武装勢力から押収

ナイジェリアでは近年、北中部に拠点を置く武装勢力による襲撃や誘拐事件、北東部で活動するイスラム過激派による反政府活動、中部地域での農牧民間の衝突など、治安問題が深刻化している。
2026年7月30日/ナイジェリア、首都アブジャ、治安部隊が押収した違法銃器を焼却する様子(ロイター通信)

ナイジェリア政府は30日、治安悪化の要因となっている違法銃器の流通を抑制するため、過激派などから押収した銃器2819丁を公開の場で廃棄した。廃棄されたのは違法に所持・流通していた銃器に加え、老朽化した武器や使用不能となった銃器で、いずれも再利用できないよう完全に破壊された。政府は武器が再び犯罪組織や武装勢力の手に渡ることを防ぐ狙いを強調した。

廃棄作業を主導した小型武器・軽兵器管理国家センター(NCCSALW)のコクモ(Johnson Babatunde Kokumo)長官は「回収した武器を確実に廃棄することが、市民の安全確保と違法武器の拡散防止につながる」と述べた。公開廃棄は政府の取り組みの透明性を示す意味合いもあり、押収した武器が横流しされることへの懸念を払拭する狙いもあるという。

ナイジェリアでは近年、北中部に拠点を置く武装勢力による襲撃や誘拐事件、北東部で活動するイスラム過激派による反政府活動、中部地域での農牧民間の衝突など、治安問題が深刻化している。政府はこうした暴力の背景には違法銃器の大量流通があるとみており、武器の押収や密輸の摘発を治安対策の柱に位置付けている。犯罪組織は身代金目的の誘拐や集落への襲撃を繰り返し、多数の住民が犠牲となる事件も相次いでいる。

NCCSALWによると、2021年の設立以降、国内で2万1000丁を超える違法銃器が押収され、このうち1万9000丁以上が今回を含めて廃棄された。政府は押収した武器を保管するだけでは流出の危険が残るとして、破壊処分を継続的に実施する方針を示している。また、近隣諸国との国境管理を強化し、密輸ルートの遮断や違法武器の流入防止にも取り組む考えだ。

一方で、専門家は武器の廃棄だけでは治安情勢の抜本的な改善は難しいと指摘する。貧困や若年層の失業、地域間格差などの社会・経済的課題が武装集団への参加を助長しているほか、広大な国境地帯では違法武器の流入が依然として続いているためだ。

政府には治安部隊の能力向上に加え、地域経済の振興や雇用創出、国際的な武器密輸対策の強化など、包括的な安全保障政策が求められている。今回の公開廃棄は違法武器対策を進める政府の姿勢を内外に示す象徴的な取り組みとなった。

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