◎シロサイは国際自然保護連合(IUCN)の準絶滅危惧種に、クロサイは絶滅危惧種に指定されている。
2013年6月14日/ナミビアの国立公園、シロサイ(Getty Images)

ナミビア政府は30日、昨年密猟されたサイの数が過去最高を大幅に更新し、一昨年のほぼ2倍に急増したと発表した。

政府の統計によると、昨年密猟されたサイは87頭。内訳はクロサイが61頭、シロサイは26頭。2021年は両方合わせて45頭だった。

シロサイは国際自然保護連合(IUCN)の準絶滅危惧種に、クロサイは絶滅危惧種に指定されている。

犀角(さいかく)はアジアの一部地域で漢方薬として利用され、取引価格は金やコカインに匹敵する。

政府報道官によると、被害の大半が国内最大の国立公園であるエトーシャ国立公園で確認されたという。

報道官は声明で、エトーシャ国立公園が密猟のホットスポットになっていることに深刻な懸念を表明した。

専門家によると、密猟組織は高性能機器を使ってサイやアフリカゾウを追跡し、麻酔銃で眠らせ、角を切り落とすという。角を無理やり切り取られた動物の大半が出血死する。

アフリカの野生動物保護団体は犀角を人間の爪のように切って密猟を防止している。

犀角は医学的な効果が証明されていないにもかかわらず、漢方薬として高い人気を集めている。

IUCNによると、クロサイの世界の個体数は約5000頭。ナミビア北東部のクロサイの個体数は200頭ほどで、年々減少している。

一方、ナミビアの昨年のアフリカゾウの密猟数はレンジャーによる取り締まりが功を奏し、4件まで減少した。

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