コンゴ・エボラ集団感染、感染者(疑い含む)900人超える
今回の流行は北東部イトゥリ州を中心に広がっている。
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世界保健機関(WHO)のテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は24日、コンゴ民主共和国東部で拡大している「エボラ出血熱」の流行について、疑い例を含む感染者数が900人を超えたと明らかにした。感染確定者は101人に上り、感染拡大の勢いに国際社会の警戒が強まっている。
今回の流行は北東部イトゥリ州を中心に広がっている。WHOによると、感染が確認されているのは「ブンディブギョ株」と呼ばれる比較的珍しいエボラウイルスで、現時点で有効性が確立されたワクチンや治療法が存在しない。WHOは先週、この流行を受け、「公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
コンゴの保健当局によると、これまでに多数の死者も報告されている。疑い例を含めた死亡者数は170人を超え、感染状況の全容把握は難航している。医療体制が脆弱な地域であることに加え、武装勢力による治安悪化や住民避難が感染対策を困難にしているためだ。
特に問題視されているのが検査体制の不足である。WHOは検査キットや防護具の不足により、感染確認や接触者追跡が十分に進んでいないと説明している。現在の検査能力では1時間当たり数件しか処理できず、感染実態が公式統計を大幅に上回っている可能性も指摘されている。
さらに、感染は国境を越えて広がり始めている。隣国ウガンダではコンゴから入国した2人の感染が確認され、周辺各国が水際対策を強化している。ウガンダ政府は一部国境管理を厳格化し、感染地域との往来監視を強めている。
現地では医療施設への襲撃や住民の不信感も深刻化している。過去のエボラ流行時にも隔離措置や埋葬方法を巡って住民と保健当局が衝突した経緯があり、今回も一部地域で治療施設への放火や医療従事者への妨害行為が報告された。WHOは「感染抑制だけでなく、地域社会との信頼構築が重要だ」と訴えている。
エボラ出血熱は高熱や嘔吐、下血などを引き起こす感染症で、重症化すると致死率は50~90%に達する場合もある。コンゴでは1976年以降、何度もエボラ流行が何度も発生し、今回の流行は同国史上最大級の規模に発展する恐れがある。国際機関は追加支援を急いでいるが、専門家からは「封じ込めの時間は限られている」との懸念が出ている。
