◎メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。
2022年6月24日/スペイン領メリリャ、入国に成功した亡命希望者(Javier Bernardo/AP通信)

モロッコの人権団体は29日、スペイン領メリリャ国境で先週発生した事故について、モロッコ政府に公平な調査を行うよう要請した。

メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。

モロッコ人権協会(Moroccan Association of Human Rights)は検事総長に宛てた書簡の中で、「犠牲者を埋葬する前に調査を行う必要がある」と指摘した。

欧州への亡命を希望する人々は24日、モロッコ側からメリリャの国境フェンスに突撃し、国境警備隊と衝突した。当局によると、この衝突で移民少なくとも23人が死亡、警備隊員を含む200人以上が負傷した。

モロッコ人権協会は公平な調査を速やかに開始し、犠牲者の身元を確認するよう求めている。

スペインのサンチェス(Pedro Sanchez)首相は国境フェンスに突撃した亡命希望者を非難し、事件を「スペイン国境に対する攻撃」と評した。

モロッコ人権協会によると、モロッコ当局は死亡した23人のうち少なくとも21人を埋葬したという。また同協会は、越境に成功した亡命希望者たちが不当に拘束されていると主張し、国際法を遵守するよう求めている。

亡命希望者の大半はスーダンとチャドの難民と伝えられている。

モロッコの人権団体CNDHの代表団は29日、負傷した人々が治療を受けている病院を視察し、遺体安置所で警察の代表と会談した。

人権活動家たちはCNDHにさらなる行動を求め、首都ラバトの国会前で座り込みを行うとしている。

2022年6月24日/スペイン領メリリャ、入国に成功した亡命希望者(Javier Bernardo/AP通信)
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