◎メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。
2022年6月24日/スペイン領メリリャとモロッコの国境、亡命を試みる人々(Javier Bernardo/AP通信)

スペインとモロッコの人権団体は25日、北アフリカのスペイン領メリリャの国境で発生した群衆事故について、当局に当時の状況を調査するよう求めた。

メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。

欧州への亡命を希望する人々は24日、モロッコ側からメリリャの国境フェンスに突撃し、国境警備隊と衝突した。

モロッコ内務省は24日の声明で、高さ6mのフェンスをよじ登ろうとした5人が死亡、76人が重軽傷を負い、警備隊員少なくとも140人が負傷したと発表した。

その後、モロッコの公共放送MAPは地元当局の話を引用し、病院で死亡した亡命希望者は18人に増加し、犠牲者は23人になったと報じた。

またMAPは、モロッコの治安当局者2人と越境に失敗した33人が市内の病院で治療を受けていると伝えている。AP通信は亡命希望者133人が国境フェンスを乗り越え、スペイン領内に飛び込んだと報じた。

スペインのサンチェス(Pedro Sanchez)首相は25日、亡命希望者の暴力的な突撃とスペイン領に対する攻撃を非難した。

またサンチェス氏は「越境行為の責任は人身売買を推進するマフィアにある」と指摘した。

一方、モロッコ人権協会は国境警備隊と亡命希望者が衝突する中、数十人が地面に横たわり、もみくちゃにされる様子を記録した動画をツイートした。

同協会は、「倒れた人々は何時間も放置された」と述べている。

また同協会が公開した別の映像には、モロッコの国境警備隊が地面に倒れた人を警棒で叩く様子が映っていた。

国際NGOアムネスティ・インターナショナルは24日遅くの声明で、メリリャの事件に深い懸念を表明した。

モロッコの5つの人権団体とスペイン南部アンダルシア州に拠点を置く人権団体APDHAも調査を呼びかけている。

国際移住機関(IOM)と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)も共同声明を発表し、深い悲しみと懸念を表明した。

スペイン難民援助委員会(CEAR)は25日の声明で事件を「無差別な暴力行使」と断じ、取り締まりのせいで保護を受ける資格を持つ人々がスペイン領内にたどり着けなかったと非難した。

スペイン南部マラガのカトリック教会も事件に落胆を表明した。同協会の代表は、「モロッコとスペインは、移民の入国は何としても避けなければならないという考えに縛られている」と述べた。

メリリャのスペイン政府事務所は約2000人が越境を試みたと報告している。

メリリャの越境事件は今年3月にも大きく取り上げられた。3月初旬の2日間で越境を試みた亡命希望者は3500人を超え、1000人近くがスペイン領内に飛び込んだ。

2022年6月24日/スペイン領メリリャとモロッコの国境、亡命を試みる人々と警備当局(Javier Bernardo/AP通信)
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