◎メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。
2022年3月2日/スペイン、自治都市メリリャとモロッコの国境(Javier Bernardo/AP通信)

スペインの自治都市メリリャの当局者は2日、491人の移民がモロッコとメリリャの国境を隔てるフェンスを乗り越えたと発表した。

メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。

メリリャのスペイン政府代表サブリナ・モー氏は地元ラジオ局の取材に対し、「2,000人以上が国境を越えようとした」と明らかにした。混乱でモロッコの国境警備当局者を含む数十人が負傷したと伝えられている。

モー氏は「あっという間の出来事だったと報告を受けました」と語った。

現地メディアによると、メリリャともう一つのスペイン領セウタの周辺には貧困や暴力から逃れた移民希望者数千人が日常的に集まり、亡命を希望しているという。

彼らの多くはスペイン本土や欧州への移住を望んでいる。スペインの国境警備当局はメリリャの移民センターに収容される人々の写真と映像を公開した。

メリリャの地方行政機関は2日、「午前9時半頃に少なくとも2,500人がメリリャに押し入ろうとし、モロッコの国境警備隊は勢いに圧倒された」と声明を発表した。

声明によると、移民たちは警備員に石を投げつけ、高さ6mのフェンスにフックや棒をひっかけてよじ登ったという。

その後、モロッコの治安部隊が混乱を抑えたが、491人がメリリャに渡った。また、移民20人を含む少なくとも36人が負傷し手当を受けた。

スペイン領セウタでも昨年似たような事案が発生しており、その時は一人旅の子供数百人を含む数千人がモロッコからセウタに渡った。

モー氏はインタビューの中で、「モロッコの当局者は移民の波を止めようとしたが、勢いに圧倒された」と語った。

スペイン、メリリャ

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