◎メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。
2022年6月24日/スペイン領メリリャ、入国に成功した亡命希望者(Javier Bernardo/AP通信)

スペイン当局は2日、モロッコ領からスペインの飛び地メリリャにパラグライダーで入国した移民とみられる人物を探していると発表した。

メリリャはアフリカ大陸北西部に位置するスペインの都市で、1995年に自治権を与えられた。

報道によると、パラグライダーで亡命を試みたのはこれが世界初とみられる。

メリリャのスペイン政府代表の報道官は声明で、「亡命希望者とみられる市民2人を乗せたパラグライダーがモロッコからメリリャに飛び込み、姿を消した」と述べている。

報道官によると、このパラグライダーは1日午後に目撃されたという。

2人は着陸に成功し、姿を消したようだ。ソーシャルメディアにはこの2人が使用したとみられるパラグライダーの写真が複数投稿されている。

モロッコのメリリャ国境では今年6月、数百人の亡命希望者が国境フェンスに押し寄せ、治安部隊と衝突。23人が死亡する事態に発展した。

モロッコ当局は催涙ガスを使用し、警棒で人々を殴りつけたと非難されている。

スペイン当局も一部の移民をモロッコ側に押し戻し、亡命を求める権利を侵害した疑いがあると告発されている。

複数のメディアが「犠牲者の一部はメリリャ領内で死亡したと可能性がある」と主張しているものの、スペイン政府はこれを否定している。

スペイン内務省によると、今年これまでに無許可で陸路または海路でスペイン領に入った移民は11月末の時点で2万9000人を超えたという。そのうち約1300人がメリリャの国境フェンスをよじ登った者たちである。

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