◎マリ北部を含むサヘル地域で進行中の紛争はこの数カ月で激しさを増し、多くの民間人や兵士が死亡している。
2022年9月3日/マリ、首都バマコ、ゴイタ大佐(右)とブルキナファソのダミバ中佐(Getty Images/AFP通信)

マリの軍事政権は3日、首都バマコにブルキナファソの軍事指導者を迎え、西アフリカ地域の安全保障などについて協議した。

マリの暫定大統領であるゴイタ(Assimi Goita)大佐とブルキナのダミバ(Paul-Henri Sandaogo Damiba)中佐は共同記者会見で、両国の協力関係や西アフリカ地域の安全保障などについて協議したと明らかにした。

両指導者は国連マリ多面的統合安定化ミッション(MINUSMA)に参加しているコートジボワール軍の兵士49人がマリの領内で拘束された問題についても協議したと思われる。

マリは同日、49人のうち3人を釈放したと発表したが、残り46人は拘束されたままである。

ダミバ氏は記者団に対し、「ゴイタ大統領と移行に向けた準備や課題について意見を交換し、ブルキナファソが抱えている問題についても率直に話し合うことができた」と語った。

両国は安全保障上の課題を克服するため、軍事パートナーシップを強化することで合意した。

ダミバ氏は5日にコートジボワールを訪問し、首脳会談に臨む予定。

マリ北部を含むサヘル地域で進行中の紛争はこの数カ月で激しさを増し、多くの民間人や兵士が死亡している。

国連などによると、マリ、ニジェール、ブルキナファソで今年イスラム過激派組織に殺害された民間人は7月末時点で2000人を超え、昨年の通年を上回った。

仏軍はこの地域で活動する過激派に対するバルハン作戦を2014年に開始し、マリ、チャド、モーリタニア、ニジェール、ブルキナ軍を支援してきた。この5カ国の兵士で構成される部隊は「G5サヘル」と呼ばれていた。

しかし、マリ軍は今年5月、G5サヘルとフランス主導の軍事同盟から脱退すると発表。仏軍は先月、マリ領内から完全撤退し、拠点をニジェールに移した。

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