妻と子ども5人を10年以上自宅に監禁、夫逮捕 パキスタン
保護されたのは54歳のフランス人女性と5人の子どもたち。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で夫によって10年以上にわたり自宅に監禁されていたフランス国籍の女性とその子ども5人が保護された。地元警察が24日、明らかにした。
それによると、警察は今週初めに女性らを保護するとともに、夫のカーン(Ahmad Khan)容疑者を逮捕した。事件は子どもが自宅から脱出し、警察に助けを求めたことで明るみに出た。
保護されたのは54歳のフランス人女性と5人の子どもたち。警察によると、女性たちはアフガニスタン国境に近いカイバル・パクトゥンクワ州バラの住宅で発見・保護された。現場は老朽化した日干しレンガ造りの家屋、家族は劣悪な環境で生活していたという。女性の顔には外傷の痕跡が確認され、長年にわたり身体的、精神的虐待を受けていた可能性があるとして捜査が進められている。
警察の説明では、女性は2014年にパキスタンへ移住して以降、自由な生活を送ることができなかったと証言している。夫は家族の外出を厳しく制限し、子どもたちは一度も学校に通わせてもらえなかったという。子どもたちは社会との接点をほとんど持たずに成長したとみられ、教育や福祉の面でも深刻な影響が懸念されている。
転機となったのは、息子の1人が監視の目を逃れて自宅を抜け出し、最寄りの警察署に駆け込んだことだった。通報を受けた警察は直ちに捜索と家宅捜査を実施し、女性と子どもたちを保護した。家族は女性専用の施設で保護されている。
女性は救出後に撮影された映像の中で、警察への感謝を述べるとともに、フランスへの帰国を希望していると語った。当局は在フランス大使館と連携し、本人と子どもたちの帰国手続きを進めているが、具体的な時期は明らかになっていない。
この事件はパキスタンにおける家庭内暴力の深刻さを浮き彫りにした。同国では毎年、多くの女性が配偶者や親族から身体的・精神的暴力を受けているとされるが、社会的圧力や経済的事情から被害を訴えられないケースも少なくない。人権団体は今回の事件を受け、被害者保護制度の強化や行政機関による監視体制の充実を求めている。
捜査当局は監禁や暴行の実態、子どもたちの生活環境などについて詳しく調べている。
