◎警察はここ数日の捜査で19人の遺体を掘り起こし、累計死者数は303人となった。
2023年4月23日/ケニア、南東部キリフィ郊外、カルト教団の敷地内で見つかった遺体を運ぶ当局者(AP通信)

ケニアの警察当局は13日、南東部キリフィの町マリンディにあるカルト教団施設内で発生した信者の大量死事件について、死者が300人を超えたと発表した。

グッドニュース・インターナショナル教会の牧師ヌセンゲ(Paul Mackenzie Nthenge)容疑者は「断食すればイエス・キリスト(Jesus Christ)に会える」と信者を洗脳していたとされる。

この事件は4月に発覚し、ケニア全土を震撼させた。

警察はヌセンゲ容疑者を含む教団関係者数十人を逮捕・起訴し、教団の広大な敷地を捜索している。

当局によると、敷地調査の終了時期は未定。

警察はここ数日の捜査で19人の遺体を掘り起こし、累計死者数は303人となった。

AP通信によると、敷地内で救助された信者は95人。行方不明者は確認できているだけで613人にのぼるという。

地元警察は12日、救助された95人のうち65人が入院に抗議してハンガーストライキを行ったと発表。65人は自殺未遂の罪で拘束された。

救助された人々はいずれもやせ細っており、マリンディの病院などで治療を受けている。

地元メディアによると、ヌセンゲ被告は今週出廷する予定。裁判所は公判前勾留の期間を何度か延長している。

ヌセンゲ容疑者は以前、子供の失踪事件に関与したとして逮捕・起訴されたが、保釈金を支払い保釈されていた。

ルト(William Ruto)大統領はこの事件を調査する委員会を設置。ヌセンゲ容疑者をテロリストになぞらえている。

内務省の報道官は12日、敷地調査は続いており、さらに多くの遺体が見つかる可能性があると指摘。ヌセンゲ容疑者は大量虐殺関連の罪で起訴される可能性があると示唆した。

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