◎中国から47億ドルを借り入れて建設されたSGRは2017年に運行を開始したが、貨物サービスの利用率が低く、利益を確保できずにいる。
ケニア、長距離鉄道マダラカ・エクスプレス(Getty Images)

ケニア鉄道(国鉄)は1日、中国企業が建設した長距離鉄道マダラカ・エクスプレス(SGR)の旅客運賃を大幅に引き上げると発表した。

同社は港湾都市モンバサと首都ナイロビを結ぶ470キロの区間について、ファーストクラスは19ドルから30ドル、エコノミーは6ドルから10ドルに値上げするとしている。

同社は値上げの理由について、燃料価格の高騰を挙げた。「この料金改定はエネルギー・石油セクターの状況を鑑みたものであり...同社の運行コストに影響を及ぼしている」

中央銀行総裁は先週、ケニア・シリング安が加速していることに言及し、「同通貨は長年にわたり、最大25%も過大評価されてきた」と発言していた。

一方、2週間前に中国を訪問したルト(William Ruto)大統領は負債総額が過去最高の700億ドルに達したにもかかわらず、中国政府に10億ドルの追加融資を求めた。

SGRの運賃は来年1月1日に改定される予定。

ナイロビやその周辺で生活する市民はSGRの値上げに不満を表明している。地元メディアによると、この値上げは毎年何万人もの観光客を受けている国立公園の運営にも影響を与える可能性があるという。

多くの観光客がナイロビからSGRを利用して郊外の国立公園に移動する。

中国から47億ドルを借り入れて建設されたSGRは2017年に運行を開始したが、貨物サービスの利用率が低く、利益を確保できずにいる。

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