◎このデモに主催者はおらず、増税法案を否決するよう求める若者たちがネット上で参加を募り、始まった。
ケニアの首都ナイロビで政府与党に抗議するデモが暴動に発展し、機動隊が催涙ガス弾を発射した。
ナイロビを含む都市部では2週間ほど前から政府の増税法案に抗議するデモが続き、一部で暴動に発展。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、機動隊の取り締まりにより、少なくとも23人が死亡、300人以上が負傷したという。
ルト(William Ruto)大統領は26日、この事態を受け、法案に署名しないと発表。与党も撤回に合意した。
しかし、デモ隊は撤回が決まった後もデモを続け、一部の暴徒が店舗を略奪したり、車に火を放ったりした。
デモに参加した男性は地元テレビ局の取材に対し、「大統領と国会が法案を焼き払い、増税しないと神に誓うまで抗議し続ける」と語った。
27日のデモは25日より規模が小さく、参加者は数百人にとどまった。機動隊は道路使用許可を得ずにデモを行っているとして、取り締まりを実施。一部の暴徒に催涙ガスを浴びせた。
ガチャグア(Rigathi Gachagua)副大統領は26日、若いデモ参加者に対し、計画中のデモを中止し、政府の対応方針を再確認するよう促した。
このデモに主催者はおらず、法案を否決するよう求める若者たちがネット上で参加を募り、始まった。
その後、法案が可決されるとルト氏の辞任を求める運動に発展。25日には数千人が国会ゲート前に集まり、機動隊を押しのけ、敷地に侵入、建物に火を放ち、議員が避難する事態となった。
この際、機動隊が暴徒に向けて発砲し、少なくとも23人が死亡したと伝えられている。