ロイター通信/エチオピア、建設中の大エチオピア再生ダム

エジプト、エチオピア、スーダンは、現在建設中の大エチオピア再生ダムで長年議論されている問題を解決できず、行き詰まっている。

10月下旬、3ヵ国は同ダムの充填と運用に関する仮想協議を再開した。しかし、反抗的なトランプ大統領が交渉に乱入、「エジプトはダムと共存できない。それを爆破する可能性もあるだろう」と発言し、エチオピアをカンカンに怒らせた。

先週、3ヵ国の外相と灌漑(かんがい)相が会合し、各国の専門家を委任したうえで、さらなる交渉に入ると合意した。

11月4日、エジプトの報道官、モハメッド・エル・セバイ氏は声明の中で、「3ヵ国の溝を埋めることはできなかった」とコメントした。

スーダンのヤセル・アッバス灌漑相は、「交渉は具体的な進展を遂げておらず、エジプトはアフリカ連合(AU)の専門家の提案を受け入れる、というエチオピアとスーダンの提案に反対した」と述べた。

エチオピアも「完全な合意に達することはできなかった」と声明を発表している。3ヵ国は次のステップを目指し、AU執行評議会議長の南アフリカに頼ると述べた。

10圧23日 ロイター通信/ワシントンD.C.ホワイトハウス、受話器を持つトランプ大統領と拍手する閣僚たち

エジプトの生活用水はナイル川の水に大きく依存している。

エジプト政府は河川上流にダムを建設すると、水の供給が途絶え、国民の生活に支障をきたすと懸念を表明した

大エチオピア再生ダムは建設費40億ドル(4,170億円)の巨大水力発電プロジェクト工事として始動し、エチオピア政府の威信がかかっている。

工事竣工後、エジプトの水供給に支障がでるかどうかは、同ダムの水をためる速度に左右される。遅いほど影響は少ないと思われる。

エリオピア政府は水の充填期間を数年と見積もっている。

現在、工事の75%以上が完了、運用開始は2023年の予定。

トランプダム爆破発言

10月23日、トランプ大統領は記者の前でスーダンのアブダラ・ハムドグ首相とイスラエルの友人、ベンヤミン・ネタニヤフ首相に電話をかけていた。

その後、イスラエルとスーダンが国交正常化に合意、トランプ大統領は喝采を浴びた。

電話会談の途中で大エチオピア再生ダムの話題が持ち上がり、トランプ大統領とハムドク首相は平和的な係争の解決を望むと表明した。

しかし、社長のトランプ大統領は突然、「エジプトはダムと共存できない。非常に危険でもある」と述べ、聴衆の不安をあおった。

ドナルド・トランプ大統領:
彼らはダムを爆破するだろう。彼らはきっとダムを爆破する

ロイター通信/ナイル川

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