◎今年7月以降にインドの製薬会社メイデン・ファーマシューティカルズのシロップ剤を服用した児童少なくとも66人が急性腎不全(腎障害)で死亡した。
ガンビア、メイデン社の咳止めシロップ(Getty Images)

ガンビアの連邦議会は26日、インド製薬会社メイデン・ファーマシューティカルズの薬用シロップ剤を服用した児童66人が死亡した事件について、メイデン社の責任を追及することで一致した。

政府は臨時国会の中でメイデン社の責任を追及すると約束したが、野党は「シロップ剤の輸入に関与した業者とそれを販売した薬局も責任を負うべきだ」と主張した。

保健省のまとめによると、今年7月以降にメイデン社のシロップ剤を服用した児童少なくとも66人が急性腎不全(腎障害)で死亡した。

当局は今月、対象のシロップ剤を回収する緊急戸別訪問を実施している。

国会は「医薬品の輸入と認可に関する法律および規制を見直す」という動議を採択した。また、遺族への補償に向けた準備を進めることでも一致した。

地元メディアによると、生後5ヶ月の娘を腎障害で亡くした母親も臨時国会に出席し、議員の前で証言したという。

母親はAP通信の取材に対し、「娘は排尿障害を起こし、耐え難い苦しみを味わい、死んだ」と語った。「インドの企業に全責任を負わせてください...」

世界保健機関(WHO)はメイデン社製品4種類から有害物質のジエチレングリコールとエチレングリコールが検出されたと報告し、10月5日にはこのシロップ剤が急性腎障害を引き起こした可能性があると警告した。

WHOはインドの規制当局と調査を進めていると報告しているが、詳細は明らかにしていない。

ガンビア国会の特別保健委員会は声明で、「児童66人の死とメイデン社のシロップ剤が関係しているのであれば、政府は速やかに訴訟を起こさなければならない」と述べている。

野党議員たちは政府により広範な調査を求め、「輸入に関与した業者やそれを販売した薬局にも、必要に応じて責任を負わせなければならない」と要求している。

保健省報道官は26日、WHOが指定したシロップ剤の輸入は停止しており、業者が輸入したシロップ剤5万本のうち4万2000本以上を回収したと報告した。

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