◎コンデ氏は昨年9月、ドゥンブヤ大佐率いる反乱軍に拘束されたのち大統領職を解任された。
2020年10月3日/ギニア、首都コナクリ、アルファ・コンデ大統領(Thierry Gouegnon/ロイター通信)

ギニアの軍事政権は23日、前大統領のアルファ・コンデ氏を自宅軟禁から解放し、家族や関係者との面会を許可すると発表した。

昨年9月の軍事クーデターを主導した暫定大統領のママディ・ドゥンブヤ大佐は声明の中で、「前大統領はついに自由を得た」と述べた。「前大統領は適切な保護下に置かれ、家族、友人、関係者などと再会し、幸せに暮らすことができるだろう」

当局によると、コンデ氏は自宅の改築が完了するまで、首都コナクリの郊外にある妻の実家で生活するという。

コンデ氏は昨年9月、ドゥンブヤ大佐率いる反乱軍に拘束されたのち大統領職を解任され、軍の管理下に置かれていた。

今年1月、コンデ氏はUAE(アラブ首長国連邦)で持病の治療を受けることを許可され、4月10日にギニアに戻った。

コンデ氏の政党であるギニア人民結集党(RPG)は「完全かつ無条件の自由」を要求している。RPGはコンデ氏の拘束に抗議するため、軍主催の議会への参加を停止している。

コンデ氏は2010年に行われた同国初の民主的な選挙で勝利し、第3代大統領に就任した。初代大統領は26年、2代は24年権力を保持した。

コンデ氏は2020年に新憲法を公布し、大統領の多選制限を3期に変更した。

この決定は大規模な抗議デモを引き起こし、地元メディアによると、デモに参加した市民数十人が軍に射殺された。コンデ氏は2020年10月の選挙で勝利したが、野党は選挙を偽物と糾弾した。

昨年の軍事クーデターは同盟国から広く非難され、アフリカ連合(AU)と西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)はギニアを加盟停止にし、軍指導部に制裁を科した。

AUとECOWASは軍事政権にコンデ氏の速やかな解放と、4月25日までに文民統制を確立するよう求めている。

2021年10月1日/ギニア、首都コナクリ、暫定大統領に就任したママディ・ドゥンボウヤ大佐(中央)(Getty Images/AFP通信)
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