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ナイジェリア人260人が南アフリカから帰国、反移民デモ激化受け

今回の帰国措置は、南ア各地で4月以降続く反移民デモを背景としている。
2026年6月11日/ナイジェリア、最大都市ラゴスの国際空港、南アフリカから帰国した人々(AP通信)

南アフリカで続く反移民デモと外国人排斥の動きを受け、ナイジェリア政府が実施した帰国支援策により、最初の帰国者グループが11日にナイジェリアへ到着した。ナイジェリア外務省によると、帰国便には262人の自国民と政府関係者3人が搭乗し、ラゴスに到着した。これまでに1000人以上のナイジェリア人が自主帰国を希望しているという。

今回の帰国措置は、南ア各地で4月以降続く反移民デモを背景としている。デモ参加者の一部は外国人労働者が自国民の雇用を奪い、犯罪や社会問題を引き起こしていると主張、外国人が経営する店舗や居住地への攻撃も発生している。南ア政府はこうした行為を排外主義的かつ違法なものとして非難しているが、緊張は依然として続いている。

帰国者をめぐっては、ナイジェリア政府と南ア当局の見解が対立している。南ア当局は帰国者の多くが適切な在留資格を持たない不法滞在者であったと説明している。一方、ナイジェリア政府は、彼らの多くが合法的に滞在していたにもかかわらず、在留資格更新の手続きで不当な扱いを受け、排外的な環境の中で生活を続けることが困難になったと主張している。帰国者の中には、長年南アで生活していたにもかかわらず、居住許可証の更新を拒否されたと訴える者もいる。

ナイジェリア外務省はX(旧ツイッター)への投稿で「命と家族の安全は、失う財産や仕事よりも重要だ」と述べ、危険な環境から自国民を避難させる必要性を強調した。また、政府は帰国者の再定住支援についても検討を進めているとした。

同様の動きは他のアフリカ諸国にも広がっている。ガーナはすでに数百人規模の自国民を帰国させ、リベリアやモザンビークも南ア在住者の安全確保に向けた対応を進めている。モザンビーク政府は最近の暴力事件で自国民が死亡したことを明らかにした。

南アのラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は今週、移民問題に対する国民の不満は理解できるとしながらも、法執行は国家機関のみが担うべきであり、自警団的な行動や外国人への暴力は許されないと訴えた。政府は不法移民対策を強化する一方で、外国人排斥や憎悪をあおる行為を厳しく取り締まる方針を示している。

高失業率や経済停滞を背景に移民問題への不満が高まる南アでは、外国人を社会問題の原因とみなす風潮が強まりつつある。今回のナイジェリア人帰国は移民をめぐる緊張がアフリカ全体の外交・社会問題へと発展している現状を浮き彫りにしている。

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