◎エチオピア北部の人道状況はこの数カ月で劇的に悪化し、アムハラ州に出された非常事態宣言の下で市民1000人以上が恣意的に逮捕された。
2021年9月9日/エチオピア北部アムハラ州の街道、紛争地から避難する住民(Getty Images/AFP通信)

エチオピア北部アムハラ州で今年7月以来、反政府勢力と国軍の戦闘により少なくとも183人が死亡した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)が29日、明らかにした。

それによると、エチオピア北部の人道状況はこの数カ月で劇的に悪化し、アムハラ州に出された非常事態宣言の下で市民1000人以上が恣意的に逮捕されたという。

OHCHRは声明で、「逮捕された人々の多くが反政府勢力と同じ民族出身の若者であり、少なくとも3人のジャーナリストが拘束された」と明らかにした。

逮捕された人々は基本的な設備のない簡易拘置所に収容されているようだ。OHCHRはエチオピア政府に対し、拘束した人々を速やかに解放するよう呼びかけた。

またOHCHRは反政府勢力に占領された町の安全を確保し、戦闘を終結させるよう呼びかけた。

アムハラ州で活動する反政府勢力は隣接するティグライ州で2020年11月~2022年11月まで続いた内戦において、ティグレ人民解放戦線(TPLF)の活動を全面的に支援したとされる。

この内戦により、民間人数万~最大60万人が死亡、数百万人が国内避難民となり、数万人が近隣諸国に逃れたと推定されている。

海外メディアは北部地域への立ち入りを禁じられている。

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