コンゴ・エボラ流行、WHO事務局長が深刻な懸念表明「対応後手に回っている」
テドロス氏は感染の初期発見が遅れたことが対応の遅れにつながり、「現在は追いかける状況に陥っている」と説明し、状況は今後さらに悪化する可能性が高いとの見方を示した。
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世界保健機関(WHO)は25日、中央アフリカで拡大する「エボラ出血熱」の流行について、「対応が感染拡大の速度に追いついていない」との強い危機感を示した。WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長はアフリカ連合(AU)の会合で、「現在の流行は対応が後手に回っている状況にある」と指摘した。
今回の流行は主にコンゴ民主共和国東部を中心に発生し、隣国ウガンダにも拡大している。これまでに900件以上の感染疑いが報告され、少なくとも220人が死亡(疑い含む)したとされる。
テドロス氏は感染の初期発見が遅れたことが対応の遅れにつながり、「現在は追いかける状況に陥っている」と説明し、状況は今後さらに悪化する可能性が高いとの見方を示した。
また、ウガンダでも新たに感染者が確認され、累計感染者は7人となった。周辺国にも感染が広がるリスクが高まっており、WHOは国境を接する各国に対し、監視体制の強化など迅速な対策を求めている。
今回の流行は「ブンディブギョ株」と呼ばれる比較的まれなエボラウイルスによるもので、有効なワクチンが承認されていない点も対応を難しくしている。さらに、感染拡大の中心地であるコンゴ北東部イトゥリ州や東部・北キブ州では武装勢力による治安悪化が続き、医療活動そのものが制約を受けている。
実際、医療施設が襲撃されるなどの事例も報告されており、患者の逃走や住民の不信感が感染拡大の一因となっている。こうした社会的・政治的要因も封じ込めを困難にしている。
WHOはこの流行を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と位置付け、国際社会に対して資金や人員の支援を含む対応強化を呼びかけている。感染拡大の速度と対応能力のギャップが広がる中、迅速な国際協調が求められている。
